2015年9月26日 22時0分 WooRis(ウーリス)
『「しつけ」の有無で将来年収86万円もの差が?経済学からみる子供の教育法
しかし、実はこの“しつけ”。きちんとできている子どもと、十分にしつけをされなかった子どもは、大人になった時になんと“年収で86万円も差がつく”という調査結果があるというのです。
そこで今回は『WooRis』の過去記事「“ご褒美で学力を上げる”最良の方法とは?経済学からみる子供の教育法」に引き続き、中室牧子さんの著書『「学力」の経済学』を参考に、“しつけを受けなかった人は年収が低くなる”について紹介します。
■しつけを受けた人は年収が高い

<神戸大学の西村教授らは、「しつけ」という違った角度から研究を行いました。4つの基本的なモラル(=ウソをついてはいけない、他人に親切にする、ルールを守る、勉強をする)をしつけの一環として親から教わった人は、それをまったく教わらなかった人と比較すると、年収が86万円高いということを明らかにしています。>
これは、一般的な“教育”を客観的なデータで分析する、という本書のテーマの中で、取り上げられている事例です。
学校の進学データではなく、根本的な教育の効果についてデータで証明する、というのはあまりない試みだと思いますが、“しつけ”で、こうした差が生まれてしまう、というのはある意味、驚きではないでしょうか。
■理由は勤勉性が培われたため
<山形大学の窪田准教授らの研究が参考になります。窪田准教授らは、しつけが子どもの勤勉性に因果関係を持つことを明らかにしました。>
親が子どもの幼少期に、しつけをきちんと行い、基本的なモラルを身につけさせるということは、勤勉性を培うために、非常に重要なプロセスになるということです。
そして、この勤勉性こそが、平均的な年収の差につながったというのです。
“しつけ”が大切というのは、皆さんも理解できると思います。もちろん、年収を増やすためだけに“しつけ”を行うというのは本末転倒だとは思いますが、実際にこうして数字で差を見せられると、説得力が増すのではないでしょうか。
以上、“しつけを受けなかった人は年収が低くなる”という研究結果をお伝えしましたが、いかがだったでしょうか?』
この記事の参考にされた本
※ 中室牧子(2015)『「学力」の経済学』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)

「教育経済学」とは、『教育を経済学の理論や手法を用いて分析することを目的としている応用経済学の一分野』
「教育生産関数」とは、
<家庭の資源>
◦親の所得や学歴
◦家族構成
◦塾や習い事への支出
◦家庭学習の習慣
<学校の資源>
◦教員の数や質
◦宿題や課外活動
◦授業時間
◦カリキュラム
などの教育上の「インプット」が、学力などの「アウトプット」にどのくらい影響したかを表したもので、それらのインプットを資源として捉え、費用対効果の観点から「教育の収益率」を試算したものが、ミクロな視点での教育経済学ということになるわけです。』
良く言われている親の年収の差が、子供の将来の年収差につながるとか、
離婚によって母子、父子家庭の子の貧困が増えているとか、
今回の記事は、子供のしつけをしっかりやらないと、子の将来の年収差につながると言うものである。
北野サキさん

思い出されるのは、たけしの母サキの「貧乏は輪廻する」である。
「オフクロは教育に対して、信仰にも似た独特な考えを持っていました。貧乏の悪循環を断ち切るには教育しかない、というんです。「貧乏は輪廻する」、つまり循環するというのがお袋の説です。…それはお袋自身の体験から生まれた教訓なんです。…」と、たけしは語った。
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