今年から、塾の募集パンフの配布を止めた。
今までは、2中学の学区分に1万枚のパンフを配っていた。
読売新聞と朝日新聞にチラシとして入れていた。
パンフの配布を止めた理由は、口コミでやってくる生徒のほうが圧倒的に多いためである。
駅前には、たくさんの進学塾がある。
多くの生徒は、そのような進学塾に行く。
妻の塾は、進学塾ではない。
学校の勉強を中心において、その補助的な援助を行う学習塾である。
どちらかと言うと学校の勉強だけでは理解が難しい生徒を対象としている。
優秀な生徒もやってくるが、その子の能力に合わせてやっているため進学塾と同じような指導になる場合もある。
今年は、1年生と3年生が少ない。
そのため教室に余裕がある。
そんな時に限って、変った塾生が誕生する。
妻の知り合いのご婦人のお孫さんのことで話があった。
お孫さんの母親が母子家庭であるため、子どもの面倒が見れないので是非見てほしいとの頼みごとである。
そのお孫さんは、小学校1年生である。
小学生の学習指導は現在はやっていない。
しかも小学校1年生は教えたことが無い。
ご婦人の話では、仕事で忙しい母親の子どもに対する態度が厳しいので、かわいそうで見ていられないと言うことである。
国語と算数だけでも見てほしいと頼まれた。
5時から6時半までは、個別指導の時間としてあるが、現在は対象生徒がいない。
月曜から土曜日まで空いているので、引き受けたようである。
通常は90分の授業であるが、小学1年生と言うことで、1時間授業にした。
どうやら母親とのコミュニケーションが上手く行っていないため、おどおどとしてしまって学習面に心配が出てきてしまったようである。
二人兄弟であったが、上の子は中学3年生の時に同じように受験が心配なので特別に頼まれたようだ。その兄がご婦人に、塾長に頼んだらやってもらえるのではとアドバイスしたようである。彼は希望校に進学できていた。
もう一件は、中学校2年生になる生徒である。
こちらは、1年生の時には特別支援学級に在籍していたが、専門家に知能を調べてもらったら十分に普通学級でやっていけると言うことで、2年生になって普通学級に編入してもらったが勉強についていけないので、人数が一人しかいない1年生と一緒に英語と数学を教えてほしいと言う要望である。
一人の1年生の生徒の成績は学級で4番と言う優秀な子である。
さて、妻は二人をどのように教えるのか、おもしろいものである。
さらに、最近のこと、いつも散歩をしているおばあさんが、妻の塾の看板を見て、「小中学生指導」とあるので、6年生の孫を塾に入れてほしいと頼まれたそうである。
こちらもいろいろと事情があるようで、話を聞いて、子どもとよく話し合って結論を出してほしいと承諾したそうだ。
「なんでもありの学習塾経営なんだから、いいんじゃないの。」と私。
「そうね。」と妻。
さらにである。2年前に卒塾した女の子が再入塾した。
高校2年生である。
背伸びして自分の実力以上の私立高校を受験したらまぐれで合格してしまった。
中学3年時の内申点が推薦基準に達していなかったので、一般受験となったのであった。
2年生に進級したが不得意だった英語で赤点を取ってしまい、保護者同伴で学校に呼び出され指導を受けてしまったようだ。
その対策として、個別塾で支援を受けると言うことを担任と約束したと言う。
週に2回英語を指導することとなったようだ。
小学1年生から高校2年生まで教えることとなったようだ。
そういえば何年か前は、大学1年生まで面倒を見た塾生もいた。