[2016/06/23]

「シンギュラリティ」とは?
『そのテーマの中心に据えられていたのは「シンギュラリティ」だった。平たく言えば、人工知能が人類を超える転換点のこと。「向こう30~40年内にコンピュータの人工知能が人類を凌駕する。40億年の生命の歴史の中で、初めて人類を超える超知性が誕生する」と孫代表は言葉に熱を込めた。
「人工知能が人類を超える日が間近に迫っている」とするのが孫代表の主張
孫代表は「ヒトの脳細胞の数(=300億個)」と「コンピューターに組み込めるトランジスタの数」の比較を通じて、いつ人工知能が人類を超えるかを論じていった。その論法によれば、人工知能は2018年に人類を追い抜く。トランジスタの数はその後も増え続け、2040年頃には3,000兆個にまで到達するという。ヒトの300億個に対して3,000兆個という数の開きは、もはや圧倒的というほかない。
トランジスタの成長予測。人工知能は2018年にヒトの脳細胞の数(=300億個)を追い抜き、2040年頃には3,000兆個にまで到達する
人間は知識と経験をもとに自己学習(ディープラーニング)することで、未来を予測し、また新たな発想を生み出していく。一方でコンピュータは、これまで人間がプログラミングしないと動かないものだった。しかしヒトの脳を超える数のトランジスタが組み込まれたコンピュータをもってすれば、自らディープラーニングで賢くなることも可能だという。孫代表は「人類のIQを平均100前後とすれば、人工知能のIQは推定で1万程度になるのではないか」と説明した。
2040年頃には脳細胞を上回る数のトランジスタを搭載したスマートロボットの数が100億を超えるという。つまりロボットが地球上の総人口を上回るだろうという予測である。またIoTの数も増加する。人は、一人あたり1,000個を超えるIoTデバイスに囲まれて生活するようになるというのが孫代表の見立てだ。これを見据えて、ソフトバンクグループでも人工知能(A.I.)、スマートロボット、IoTという3つの事業領域に注力していきたいと力を込めた。
2040年頃、スマートロボットの数は地球上の総人口を上回り、人は一人あたり1,000個超のIoTデバイスに囲まれて生活する。ソフトバンクでは3つの事業領域に注力していく
では、シンギュラリティが訪れることは人類にとって良いことなのか、悪いことなのか。同氏は「今後、人類史上最大のテーマになる」と言葉に含みを持たせた。
孫代表は「人類のIQは平均100前後だが人工知能のIQは推定で1万程度」と説明。シンギュラリティの訪れは人類にとって良いことなのか、悪いことなのか?
孫代表の思い描く未来は明るいものだった。人工知能の発達は、言葉の壁のない世界、未来を予測できる世界、交通事故のない世界、ありとあらゆる災害に未然に対処できる世界、そうした世界を到来させるという。「自分たちより賢いスマートロボットと共存して、一緒に繁栄する世界を築いていければ」と同代表。「今後、300年の間に人類の平均寿命は200歳まで延びる。私は、そのことに人生を捧げたいと思っている。真の情報革命は、いま始まったばかり」として、今後の事業運営に意欲を見せていた。
人工知能の発達は、明るい未来を到来させると予測。孫代表は「真の情報革命は、いま始まったばかり」として、改めて気を引き締めている様子だった。』
人民網日本語版 2015年08月06日
『大阪大学や京都大学などの研究チームは、人工知能によりスムーズな対話が可能な美人ロボット「エリカ」を開発した。同ロボットは現地時間3日、東京でメディアに公開された。中国新聞網が伝えた。
エリカは周囲に設置されたマイクとセンサーで情報を収集し、相手の声や動作を感知し自律的に会話することができる。
エリカは23歳の女性という設定で、コンピュータで合成した「美人の顔」を持つ。声は収録された声優の声を再合成しており、人の声に似ている。目、口、首などの19ヶ所が空気圧で動き、さまざまな表情を見せる。

エリカは記者会見で、その他のロボットと異なる点はと質問され、「言葉だけでなく、視線や体の動きなども含めて人のようにお話しできる」と回答。また、「見た目は負けていないと思います」と付け加えた。
開発を担当した大阪大学の石黒浩教授は、「人に近いロボットを実現させ、将来的には受付やカウンセリングの仕事ができるようにしたい」と話した。』
2016年4月21日 By 北構 武憲