2015年2月23日(月)14時30分配信 日刊ゲンダイ
『 伏線は、あった。川崎市川崎区の多摩川河川敷で中学1年の上村遼太くん(13)の遺体が見つかった殺人死体遺棄事件。友達は、今年初めから不登校だった彼の“異変”に気づいていたという。
「先月かな、カミソン(上村くんの愛称)の左目が真っ青に腫れて、様子がおかしかった。それで、問いただしたら、ボソッと<やられた>って。でも、<だれにも言わないで>っておびえていたんだよ」(同級生)
13年9月に島根・隠岐諸島の西ノ島から川崎に引っ越してきた上村くんは、進学した中学で「カミソン」のあだ名で親しまれていた。透き通った島の海に思いを馳せる少年は、濁った海しか知らない川崎の中学で目立ち、「去年の秋くらいから同じ中学や別の中学の先輩に目をつけられていた」(地元関係者)らしい。
■捜査線上に10代若者
川崎署捜査本部は、交友関係を中心に捜査。犯人は10代の若者とみられるが、手口はむごい。
「現場の捜索で、凶器とみられる刃渡り10センチのカッターナイフや結束バンドなどが見つかりました。結束バンドで手足を縛られた状態で、暴行を受けたようです。首や顔、腕には無数の切り傷があり、カッターナイフは折れていました。死因は出血性ショック。しかも、死亡推定時刻の1時間後の20日午前3時には、現場近くの公衆トイレでボヤがあり、彼のものとみられる衣服が燃やされていた。遺体のそばにあった服は彼のものではなく、犯人は発火器具も用意し、遺体の確認を遅らせるため、衣類を燃やしたようです。カッターナイフや結束バンドは、殺害を計画して用意したと考えるのが妥当。犯行は残忍かつ計画的です」(捜査事情通)
身動きが取れない人の首に刃を向ける手口は、イスラム国の人質殺害事件をイメージさせる。「人を殺してみたかった」名大の女子大生といい、今回といい、若者を巡る事件は異常だ。
大阪産業大客員教授の八幡義雄氏(初等教育)が言う。
「小さいころから殺戮をテーマにしたゲームやネットに触れている影響でしょう。『画面の中にあることを試したい』と思う子が少なからずいるのです。凶器を用意するのはアイテムを揃える感覚で、彼らとしてはあくまでも“試し使い”。だから殺すつもりがなく、逮捕されても反省の弁がないのです。殺人事件は今後、もっと低年齢化するでしょう」
怖い世の中だ。』
『校長は「12月までは通常通り通学していたが、今年1月からは全欠席なので、心配していました」と話す。
同級生は「顔にあざをつくっていたので、聞いたら、ぶつけただけと言っていました」「上村君はほかの学校の先輩たちと一緒にいた」という。
母親は「なぜこんなことになったのかわかりません。一刻も早く真相が分かることを願っています」と悲痛だ。
司会の羽鳥慎一「転居で不安定だったかもしれないと考えられますね」
石原良純(タレント)「環境や人間関係が変わった中でと思うと、せつないですね。はっきりしないが、あり得ないこと。どういう状況だったのか、逃げられなかったのか、不思議な点がありますよね」
青木理(ジャーナリスト)「今年から学校に来ていなかったというのは異常事態で、ここでなんとかできなかったのかという気がします」』
学校の校長は、生徒が学校に来ていないので心配していたと言った。
そして、同級生は、顔がぱんぱん腫れた状態に驚いて、どうしたのと聞いたら、ぶ
つけただけと言った言葉を信じた。
母親は、どうしてこんなことになったのかわからないと答えた。
司会の羽鳥慎一氏は、転居が原因だと言うような発言をした。
タレントの石原良純氏は転校による環境や人間関係の変化が原因であるとすれば切ないと言った。またどうして逃げられなかったのか不思議がった。
ジャーナリストの青木氏は、学校の責任を取り上げた。
私は、今のこども達の現実を理解し、受け入れることが大事だと思う。
小学生の男の子が、女の子を強姦することがある。
小学生の女の子が大人を相手に、援助交際をして、お金を稼ぐ。
中学生の男の子が、ナイフで脅して恐喝をする。
小学生の頃から人を殺してみたいと思い、高校生になって実行する。
親の教育や学校の教育、環境の変化、友だち関係の変化等で、人に殺されたり、人を殺したりする人間が育つとは思わない。
人に殺されてしまう人間は、残酷なようだが、危険予知能力が弱いためであると思う。一度でも信じていた相手に殴られたりしたら、二度と近づかない学習能力が必要である。
「猿山の猿と絶対に目を合わせないようにして下さい。」と高崎山自然動物園の飼育係のおじさんに言われた。
目線があった時に、猿は敵だと解釈し、飛びかかってくることがあるそうだ。
こどもの頃、町にちんぴらがいて、肩で風を切って歩いていた。
なるべく目線を合わせないように、自然に通り過ぎた。
イスラム国に行って、取材をしてお金を稼ごうとは思わない。
日本が戦争をする国になっても、徴兵制は反対する。
命の大切さを理解するということは、まず、人に殺されない方法を学ぶことである。
親も学校の先生も同級生も、誰も自分の命を守ってくれないという現実を知ることが大切である。
そして、何も悪いことをしていない者を殺してしまった者は、例え、こどもであろうとも、死刑を含めた厳罰を与える必要があると思う。
こどもだからと罪を軽くすることは、間違っている。
また、精神異常者が人を殺した場合にも、死刑にすべきであると思う。