12月20、21日に行われた第31期竜王戦七番勝負第7局で、羽生善治竜王が挑戦者の広瀬章人八段に敗れ、竜王位を失冠し無冠となった。
将棋の羽生棋士、スケートの羽生選手。
天才羽生棋士の頭の中は、どうなっているのは不思議だった。
『タイトル連続保持の記録を眺めると、この中で大山康晴十五世名人と中原誠十六世名人は一度無冠に転落してからの復活劇がある。
いずれも1年たたずにタイトル奪回を果たし、再びの長期政権を築いたのはさすがというべきだ。
羽生の復活にも当然期待したいが、前者二人の復活劇はいずれも30代の時だった。現在48歳の羽生に同等の期待をするのは、年齢的なことを考えると難しいかもしれない。』
『48歳で年齢的なことを考えると難しい。』って。
どういうことだろう。
これから、どんどん活躍できる年齢ではないのか?
直観像記憶と脳内将棋盤
『この番組では「脳のヒミツを解明」するということで、記憶力や集中力など様々な脳の能力を特集。
その中で、羽生善治名人が登場したのは、茂木健一郎さんが「直観像記憶(アイコニックメモリ)」の説明をした時でした。
直観像記憶とは、「目に映ったものを映像として記憶する」という能力のこと。忘れにくい上に、思い出しやすいのだそうです。
茂木健一郎さんによれば、この映像化テクニックは、1時間に数字を2660桁覚えるという「世界記憶力選手権」のチャンピオンも使っている標準的な記憶テクニックなのだそう。
茂木健一郎さんは、羽生名人が将棋を指す時に「将棋盤を必要としない。すべて記憶から指すことができる」という話をしたうえで「だから羽生さんは危険なので車を運転なさらないそうです。
運転していて突然将棋のことを思い出すと、頭のなかに将棋盤ができるんで。周りが見えなくなることがあるから」と説明しました。』
直観像記憶(アイコニックメモリ)。
これは、普通の人にもある能力なのだろうか?
残念ながら、私には全く存在していないようだ。
私の脳の特徴は、これから先のことを考えると、直前のことがすべて記憶から消えてしまうことだ。
そのため、非常に危険なので、私は身につけるものは3つと決めている。
しかもポケットに入る物だ。
スマホと財布と車のキーだ。
スマホはズボンの左のポケット、車のキーは右ポケットだ。そして財布は後ろのポケット。
そして、出かけるときは、1,2,3と3点確認する。
腕時計は、ベルトが切れたため持ち歩かないことにした。
1年中、腕につけていたので、無くなることは無かった。
寝る時に外すと、その場所にずっと置き忘れてしまう。
自分は、記憶力が劣っているのだろうと、悩んだことがあった。
しかし、ある時から『自分は、未来志向型の人間なんだ」と思うようになった。
私の菜園に行ったときの行動を、監視カメラか何かで映像として記録したら、きっとその意味が解ると思う。
わずか1時間ぐらいの間に、私の行動は『思いつくままに、つぎつぎと10ぐらいの仕事をこなしていく。』
あらかじめ、計画しているのは3つぐらいである。
後の7つは、目に入った瞬間に、行動に移すことだ。
にわとりの世話、金魚の餌さやり、メダカの餌やり、薪ストーブの火起こし、野菜の収穫、草取り、トンネル支柱の準備、踏み込み式温床の温度管理、ボカシ肥料の切り替えし、みかんの収穫・・・・
家を出る時は、準備を確認しないで、いきなり飛び出す。
ドアを開けて、駐車場に着いた時に気がつく。
フロントガラスが凍っている。お風呂からお湯を持って出るべきだったと。
それは、昨日も気づいたことだった。とっくに忘れている。
直前に確認できたのは、ポケットに入っている3つだけだ。
私は「未来志向型人間」か、あるいは「発達障害者」かどちらかである。